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胃癌について①〜総論〜

みなさん、こんにちは。

今回は2023年最初のブログになります。

 

                           

 

遅くなってしまいましたが、本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

 

                     

今回は胃癌についてお話ししたいと思います。

皆さんは日本人の癌罹患数の順位をご存知ですか?

下の表は国立がん研究センターから引用したものです。表のような順位となっており、胃癌は男性で3番目、女性では4番目に多い癌種であり、総数でも3番目に多い罹患数になっています。

 

 

次に癌死亡数についてです。

罹患数とほぼ同様であり、胃癌は男性で3番目、女性では5番目に多い癌種であり、総数でも3番目に多い死亡数になっています。

 

 

 

食事をすると食べ物は食道を通り、胃に運ばれます。胃は袋状の臓器で、食物の貯留・消化が行われます。消化液と混ざりあった食物は十二指腸、小腸へと運ばれます。胃の入り口を噴門、出口を幽門と言います。

 

                           

 

 

胃の壁は内側から粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜と5層に分かれています。

 

                 

 

 

胃癌は粘膜から発生し、成長するにつれ漿膜側へと大きくなっていきます。粘膜、粘膜下層にとどまっているものを早期癌、それより深いものを進行癌と呼びます。

 

 

                             

 

 

胃癌の原因としてまずピロリ菌感染が挙げられます。ピロリ菌感染による慢性的な胃粘膜の炎症が胃癌の発症要因です(下の写真がピロリ菌です)。そのほか喫煙、塩分の高い食事、過度な飲酒やストレスなどが原因として考えられています。

 

                                             

 

現在はピロリ菌感染に対する除菌療法が確立されましたが、それでも胃癌の罹患者数、死亡者数はまだまだ高いのが現状です。

胃癌は早期では無症状であることがほとんどであり、ピロリ菌感染も症状が出ることがほとんどありません。早期発見するためには定期的な検査が必要です。

台東区では胃がん検診を実施しており対象者は50歳以上の台東区民の方で、2年に1度(偶数歳)、無料で胃カメラまたは胃バリウム検査を受診して頂くことが可能です。

 

詳しくはこちらを参照してみてください。

 

当院は4月から上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を開始予定です。胃がん検診の対象医療機関になる予定でもありますので、ご希望の方はご相談頂ければ幸いです。

お待ちしております。

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